エセルバルド:よ 兄上から話があるそうだ すぐ謁見の間へ行くぞ

アレクシオス3世:やっとそろったのう では始めるか
 ウィレムの即位式とメアリーとの結婚式は1週間後にとり行おうと思う
 国民には明日発表するぞい
エセルバルド:いや、少しお待ちを
 先月も申し上げたがやはり王子の即位は早すぎます
 失礼ながら、王子は明確な政策の方針をお持ちではありません
ウィレム:そんなことは王になってから決めればよいことだ
エセルバルド:それだから王になるには早いというのです!
 王子はいつもメアリーさまのことばかりで
 国民のことなど少しも省みられない… 国民の望む政治はまず行えない
アレクシオス3世:今さら日取りは変えられんわい
 素直に祝福してやったらどうだ
ウィレム:叔父上は心配しすぎだ
 親父や叔父上がいなくても必ず立派にやっていくから安心しろ
エセルバルド:それは、どういうことだ?
アレクシオス3世:世代交代が済めば、わしらは隠居じゃ
エセルバルド:なんですと… そのようなことを勝手に決めるとは!
 ウィレムに王たる資格はない! 王子の即位など断じて認められん
アレクシオス3世:それは言い過ぎじゃぞ、エセルバルド
ウィレム:あーあ、気分が悪くなっちまった
 メアリーを誘って遊びに行くか
アレクシオス3世:まだ遊びたらんのか… じゃが、メアリーはムリじゃぞい
 わしと結婚式の打ち合わせがあるでの
ウィレム:何だよ、俺に内緒で… 仕方ない、他のヤツでも誘ってくか
アレクシオス3世:早めに帰ってくるのじゃぞ
 さてと メアリーとの約束までは間があるのう…
 わしも自分の部屋に戻って昼寝でもしていようかの

エセルバルド:王と王子たる者がこれでよいのか!
 親族として恥ずかしい限りだ!
マティルダ:大公様… 陛下とのお話はどうでしたか?
エセルバルド:兄上も王子も、勝手に決めるだけ…
 我が輩の忠告など最後まで聞こうともしなかった
 マティルダ、 折り入って2人に相談したいことがある
 一緒に酒場まで来てくれ
:…わかりました、参ります
マティルダ:……

エセルバルド:マティルダ、… 我が輩は悪者と言われようとも国を守る
 あの自己中心的な王子は王たる器量ではない!
 戦いが続いておる間 勇ましい王子がもてはやされておった
 だが、あの戦が実は女のつまらん願いのためだったと
 世間が知ったらどう思うか…?
 その上、周りの者は注意するどころかほめそやしている…
 彼の周囲には1人もろくな人物がおらん これは亡国の兆しと言わねばなるまい
 国を顧みぬウィレムに王たる資格はない! 王子の即位など断じて認められん!
 ウィレムを追放し我が輩が新王の座に就こうと思う
 2人とも協力を頼む!
マティルダ:大公の考えはよくわかりました…
 国の未来のため わたくしも助力いたしましょう
:王子があのようでは仕方ありませんね…
エセルバルド:2人の理解を得られてうれしいぞ…
 では、マティルダは先に行ってウィレムを城へ寄せないようにしてくれ
 は準備を済ませてから謁見の間へ来てほしい
 準備金はあるだけ渡しておこう(22000Gを受け取った)
 では後ほど… 3人で国を立て直すのだ!


メアリー:大公様がとっても怖い顔しているの… どうしたのかしら?
エセルバルド:……

アレクシオス3世:エセルバルドに席をはずせと言っておるのじゃがの…
 なぜか帰ろうとせんのじゃ
エセルバルド:……

エセルバルド:もう準備は調ったか?
(いいえ)
エセルバルド:時間がない 早くしろ
メアリー:?
アレクシオス3世:??

(はい)
エセルバルド:よし、行動に移ろう
アレクシオス3世:行動とは何じゃ? さっきからを待っていたのか?
エセルバルド:兄上、ウィレムの即位も結婚もあきらめてもらおう
メアリー:あきらめる…? つまらない冗談はよして
 何であきらめなくちゃいけないのよ
エセルバルド:ウィレムはもう戻ってこないからだ
アレクシオス3世:…おまえ、ウィレムに何かしたのか!
エセルバルド:兄上、次の王にはわしがなる
 ウィレムに国を任せていてはせっかく1つになった大陸が再び乱れてしまうのだ
 緩みきった王室の風紀を正し健全な国家を築くための処置だ
 悪く思わないでくれ
アレクシオス3世:正気か、エセルバルド…
メアリー:ウィレムを… ウィレムをどうする気!?
エセルバルド:それは彼次第だな
 では、とともにわがまま王子をこらしめてくる

ウィレム:叔父上… これはいったいどういうことだ!
エセルバルド:王子…
 あなたの個人的な感情で国民を振り回すのはもうやめにしてもらう!
 今後は我が輩が王となり 公平無私な政治を行うのだ!
ウィレム:くっ…
マティルダ:王子…何度も申し上げましたのに…
 1国の王子が、国民のためでなく1人の少女のために行動するなど
 許されることではありません!
 メアリーのことは忘れて国民に目を向けねばなりません
エセルバルド:さあ! おとなしく降伏するがよい…
 そうすれば王とメアリーの命は奪わぬ…
ウィレム:卑怯な… 許せん…
エセルバルド:これも国民のためを思えばこそ
 すべてはやむをえないことなのだ!
 は我が輩の考えに賛同し ともに立ち上がる道を選んだ!
:…………
エセルバルド:さぁ… どうする…王子!
 おとなしく降伏するか? それとも実の父すら見捨てるつもりか?
マティルダ:王子… 降伏してください…
 わたくしたちも王子と戦いたくはないのです…
ウィレム:…断る!
エセルバルド:なに?
ウィレム:降伏など断ると言ったんだ!
 理由はどうあれそんな脅迫に屈する気はない!
エセルバルド:ほう…王やメアリーがどうなってもかまわないのだな!
ウィレム:2人にもしものことがあれば… たとえ叔父上でも許さぬ!
 生きたまま八つ裂きにしてサメのすむ海へと沈めてやる!
エセルバルド:くっ… 大した強がりだな…
 さすがはわがまま王子 人の命より自分の意思の方が大切というわけか…
 まあよい… マティルダ! 王子を引っ捕らえよ!
マティルダ:………… かしこまりました…
:…………
ウィレム:そう簡単にゆくものか! リカード! ゆくぞ!


任務:軍事革命(マイラルド)
勝利条件:ウィレムの撃破
敗北条件:の死亡

敵編成:白鯨騎士団14中隊
ウィレム
リカード

友軍:浪牙騎士団4中隊
マティルダ
ナイマン
エセルバルド


アナスタシア:せっかく平和な世の中になったと思ったのに…
リューク:俺はどんなときでも全力を尽くすまでだ!
ルイーザ:このままではまた大陸が分裂してしまうわ!
アントニオ:王子さえ倒せばすぐにでも戦いは終わるはずだが…
ギルフォード:この戦いを… 最後の戦いにしたいものじゃが…
マティルダ:ひるむな! 王子のため、マイラルドのため…
 これはやむをえぬ戦いなのだ!
ナイマン:どちらに正義があるかは天のみぞ知ることだ…
エセルバルド:マイラルドのためにも負けるわけにはいかんのだ!


(1ターン目敵軍行動開始時)
ウィレム:正面は敵にふさがれているようだな…
リカード:王子… いかがなさいますか?
ウィレム:城へ至る橋道はまだ落とされていないようだ…
 よし! 橋道を通り城の裏手をつこう!
リカード:王子… 自分はここヘ残ります…
ウィレム:なに?
リカード:マティルダさまたちを自分が防ぎます
 その間に…王子は城で大公どのをお討ちください!
ウィレム:………… わかった… ここはおまえに任せる…
 5中隊おいていく 好きなように使うがいい…
リカード:ありがとうございます…
ウィレム:いいかリカード… おまえの命は俺を守るためのものだ…
 俺より先に死ぬことは許さん…
リカード:わかっております…
ウィレム:では 残りは俺に続け! 父上とメアリーを救い出すのだ!


>ナイマンが敗北
ナイマン:ここまでか… すまない…俺は退却だ…


>マティルダが敗北
マティルダ:王子… わたくしたちの気持ちをわかってください…


>エセルバルドが敗北
エセルバルド:我が輩は城内へ撤退する…
 しかし…ウィレムよ… これだけは覚えておけ…
 私利私欲で国政を動かすような者は… 名君になどなれぬぞ…
ウィレム:待て! 叔父上! メアリーと父上はどこだ!
 くそっ… 城内へ逃げ込まれたか…
 こうなれば残る敵を叩いてから叔父上を捜し出す! ゆくぞ!


◆対リカード

リカード:あなたには王子の片腕となって働いてほしかった…
 こうして戦うことになるとは… 残念です…
:自分もそう思います…
リカード:しかし戦場で会ったからには全力でぶつかるのみ…
 勝負です! どの!

>マティルダ
マティルダ:リカード! あなたは王子の親友であったはず
 あなたがもう少ししっかりしていれば
 こんなことにはならなかったはずなのに…
リカード:マティルダさま… 王子はご立派な方です
 それはあなたが1番よくわかっておいででしょう…
マティルダ:いいえ! 最近の王子は公務を軽んじ
 個人的な欲望を満たすためだけにその権力をお使いではないか!
 そんなことでは立派な王にはなれはしない!

>リカード撃破
ウィレム:リカード… 無事か!
リカード:はい… なんとか…
ウィレム:ここは撤退するんだ!
リカード:! しかし王子…
ウィレム:命令だ!
リカード:……わかりました 王子もどうかご無事で…


◆対ウィレム

:王子! どうかお考えを改めていただきたい!
 王子という身分にある方が個人的感情を公務に優先させることは
 許されないはずです!
ウィレム:ふっ… 笑わせるな!
 俺が大陸を統一したのは大陸の民すべてのためだ!
 メアリーの願いはそのきっかけにすぎん
:とはいえマイラルドの民は今まで統一の労苦に耐えてきたのです!
 今後メアリーさまが何を望まれるかわからない以上…
 そして王となられた王子がその望みをかなえようとなさる以上…
 我々は王子の即位を認めることはできません!
ウィレム:ならば…この俺を倒して王位を奪うしか道はないぞ!
:王子… なぜわかっていただけないのですか…
ウィレム:ゆくぞ! ! この俺と勝負だ!
(強制的に一騎討ちになる)
 :王子! 捕らえさせていただきます!
 ウィレム:この俺を捕らえるだと…おもしろい!
  できるものならやってみるがいい!
 
 ウィレム:おまえを倒し 俺はメアリーを救い出してみせる!
 :王子! お許しください!

 >ウィレムのバスターソード(片手剣TP5)
 ウィレム:いくぞ! バスターソード!

 >のHPが1/4程度
 :さすがはウィレム王子… このままではダメだ…

 >ウィレムのHPが1/4程度
 ウィレム:まだだ! 俺は負けられんのだ!

 >の最後の一撃
 :王子! もう…終わりにしましょう!
 :王子… 申しわけありません…

 >ウィレムの最後の一撃
 ウィレム:とどめだ! 

>アナスタシア:
アナスタシア:マイラルドの人たちは長い戦いにつかれきってるわ…
 これ以上わがままな政治を続ける気なら
 あたしたちは王子さまの即位をじゃましなくちゃいけないのよ!
ウィレム:もう大陸統一も成った 国民に負担をかけることもなくなる…
アナスタシア:たしかに大陸統一は果たされたけど…
 でも王子様が変わらない限り同じことはいくらでも起こるわ!

>リューク
リューク:あんたのわがままにはもう…うんざりなんだとよ!
 それで大公のオッサンやマティルダが反乱を起こした…
 まあ俺には他人のわがままを責める資格なんてないがな…
ウィレム:ふっ… おまえとは気が合いそうだな…
 戦わねばならないとは残念だな!
リューク:俺はうれしいぜ…
 あんたのような人とは話し合うより戦った方がわかり合えそうだ…
ウィレム:そう…そのとおりだ… ゆくぞ!
リューク:こい!

>ルイーザ
ルイーザ:王子として… 王子の行動は公平さに欠けていらっしゃいます…
 こうした反乱も、結局は王子ご自身が招かれたのです!
ウィレム:ならば…反乱を鎮圧し みずからがまいた種を刈り取ってやる!
ルイーザ:まだおわかりにならないのですか!
 王子ご自身が変わられない限り 
 その争乱の種を永遠にまき続けることになるのですよ!

>アントニオ
アントニオ:王子!
 今回の反乱はあんたが1度頭を下げればそれで収まるんじゃないのか?
ウィレム:なぜだ!
 人質などという卑怯な手を使うヤツになぜ俺が頭を下げねばならん!
アントニオ:1国をまとめる立場にあるものには
 それくらいの度量が必要ってことさ
ウィレム:冗談ではない!
 そんなことをするくらいなら国をまとめてくれてやる方がまだマシだ!
アントニオ:やれやれ… まあ気持ちはわからないでもないがな…

>ギルフォード
ギルフォード:王子…
 あなたはメアリーのこととなると冷静さを失ってしまうのじゃ…
 ご自分でもわからぬはずはなかろう…
ウィレム:…………
ギルフォード:1国の王となるのならそれではいかんのじゃ…
 1人の娘のためにではなく 国民全体のために政治を行わねばならん…
 それができないというのならば
 残念ながらあなたには王になる資格がないのじゃ…
ウィレム:大陸統一を成したこの俺に王になる資格がないだと…
 人を愛するのに自分のできるすべてを捧げてはいかんだと…
 そんなことなら… そんなことなら… 俺は王位などいらん!

>エセルバルド
エセルバルド:王子… ここまでやって来ようとは…
ウィレム:叔父上… 悪ふざけが過ぎたようですな!
 さあ! 父上とメアリーのところへ案内していただこう!
エセルバルド:どうしてもというのならば我が輩を倒してからにするんだな!


>ウィレム撃破(リカード・マティルダが撤退している場合)
ウィレム:くっ… 不覚…
エセルバルド:よ… 王子の命まで奪う必要はない…
 王子を捕縛したら城内へ戻れ… よいな…
 (エセルバルドが撤退している場合)
 ルイーザ:王子…
  王子がわかってくだされば… 手荒な手段を取らずに済んだのです…
 ウィレム:…………
 ルイーザ:…………
  … 王子はわたしたちが保護しているわ…
  あなたは城へ入って大公様に報告をして…
 :わかった… 王子のことを頼む…


>エンディング
エセルバルド:メアリーよ、我が輩が憎かろう…
メアリー:……
エセルバルド:心配するな、ウィレムは生きている
 城外で保護しているぞ
メアリー:…それは、本当なの?
エセルバルド:もう王子ではなくなった それでも会いたければ行くがよい
メアリー:ウィレム、今行くわ!
エセルバルド:兄上にも危害は加えぬ ご安心を
マティルダ:陛下… 大公は本気で国家の未来を心配していらっしゃるのです…
アレクシオス3世:おまえらの好きにせい…
 だが、ウィレムとメアリーは一緒にしてやってくれぬか?
マティルダ:陛下にはお2人とご一緒にどこか遠い地で暮らしていただきます
エセルバルド:もう兄上と会うこともなかろう…
 この国のことは任せてくれ
アレクシオス3世:…… さらばじゃ、弟よ
エセルバルド:ただ今から我が輩が新しい王だ
 1週間後に即位式を行い その場で国民に発表する
 我が輩が国王になった以上 刃向かうおろか者がおらぬ限り軍は動かさん
 2人とも、ご苦労だった 明日からもしっかり頼むぞ!


:アナスタシア、ここで待っていたのか
 今度こそ、本当の平和がやってきたようだ
アナスタシア:ええ、みんなの表情を見ていればわかるわ
 みんなとても楽しそうだもの
 ねぇ、広場へ行きましょうよ 祭典の準備が進んでいるわ
:ああ、行ってみよう

ルイーザ:あらっ、あなたたちもここの様子を見に来たの?
 即位式の主役がいなくなったから 式をやめるのかしら?
:いや、エセルバルドが王に即位するから
 式は予定どおり行われるんだ
ルイーザ:そういえば、さっきエセルバルドさまの兵が
 ウィレム王子と一緒にいたわ 王子はどうなるの?
アナスタシア:それに、国王様とメアリーさまは?
:安心しろ、3人とも解放された… どこか遠い所で一緒に暮らすのだろう
 新王のエセルバルドさまはご自身の都合で兵を動かしたりしないと
 誓っておられた
ルイーザ:あの3人がむごい目にあっていないのならそれでいいわ…
 それじゃ、わたしは念のため辺りの見回りを続けるわ
アナスタシア:ルイーザ、あまり喜んでないみたいね…
:いや… ルイーザは、この国のことを誰よりも真剣に考えているんだ
 今度、ルイーザを騎士に推薦しよう
アナスタシア:それがいいわ! ルイーザなら立派な騎士になれる!
リューク:街で嫌なことを耳にしたぜ…
 街のうわさじゃ、大公が謀反を起こして俺たちが荷担したってことに…
 まいったな
アナスタシア:人聞き悪いわね 国民のために戦ったのに…
ギルフォード:よ… おまえならこの国を守っていけよう
 がんばるのだぞ それから、おまえたちも…
 わしは、この街を離れることにした… わしのすべきことは終わった
 どこかでゆっくり余生を過ごすつもりじゃ
アナスタシア:もう会えないの?
ギルフォード:どこにいようとおまえたちの活躍を祈っておる
 さらばじゃ…
アナスタシア:戦いが終ったのはうれしいけど
 もう、みんなで一緒にはいられないのね
リューク:そういえばルイーザはどうしたんだ?
アナスタシア:街の中を見回りに行ったわ…
リューク:相変わらずだな…
 でも、俺もヒマだし 手伝ってきてやろうかな?
アントニオ:よぅ、お2人さん 早速デートかい?
アナスタシア:もう、アントニオったら…
アントニオ:王子様にくっついてたあの娘… 今ごろどうしてるんだろう?
アナスタシア:国王や王子様と一緒に逃がされたらしいわよ
アントニオ:ちっ、美人だってうわさを聞いたが1度も会えなかったな
 くらい機会に恵まれてたらその娘の心を奪ってみせたのに…
 惜しいことしたな…
 でも、あのエセルバルドの部下ってきっと窮屈だぜ
 いっつものことをにらんでるだろうし…
 けっこう大変なんじゃない? これから
アナスタシア:そうか… もあたしに、かまってくれなくなるのか…
 そんなの寂しいな… は平気なの?
:いや、そんなことはないけど
 そうだ! そろそろ城に戻らないと…
アントニオ:まったく不器用な男だな
 さぁさぁ、元気だしな
 大丈夫、あいつも心の中じゃ おじょうちゃんのことを想っているさ


エセルバルド:王の務めもなかなか大変なものだな マティルダよ
マティルダ:でも、国のためを思ってご自身が即位されたのですから…
エセルバルド:心配するな、泣き言を言いたいのではない
 ただ、兄もああ見えて実は苦労していたのかもとふと思ってな…

戦いの1週間後、エセルバルドがマイラルド王に即位すると発表された。
しかし、国民の人気を集めたウィレムほどは民に受け入れられず、
王には苦難の日々が続くようである…

アントニオ:なあ、たまには2人っきりで飲もうぜ
 そこに立ってるだけじゃなくてさ
コンスタンシア:何を言うのよ ここでお客を待つのがわたしの仕事よ
 それに…あなたと2人で飲むのはスリルがありすぎるわ
 また今度にしましょうね
アントニオ:争いはなくなったってのにこのガードの堅さときたら…
 相変わらずだな

今日もアントニオは、新たな出会いを求めて街をさまよっている。
さすがのプレイボーイも、最近の若い女の子たちにはお手上げとか…?

ルイーザ:えーと、どれにしようかしら…
武器屋:お姉さん、もう世の中は平和だってのに
 どうして武器を探してるんだい?
ルイーザ:まぁ… 万が一に備えてというところかしらね
武器屋:へぇ…

ルイーザにとって、戦乱は過去のものではなかった。
隙さえあれば、また別の誰かが平和を乱すに違いないと
どこかで感じ取っていたのである…

師範:おまえも熱心なことだな
 街はすっかり平和になったのに毎日鍛えに来るなんて
リューク:平和だからってなまけてると身体もなまっちまうからな
師範:そんなに強くなってどうするのだ?
 トーナメントにでも出るのか?
リューク:いざというときのためだ… この先だって何があることやら…
師範:この先…?

大陸が統一されたとはいえこの平和はつかの間のものだ、
心の内でリュークは感じていた。
傭兵時代に培われた勘で、キナ臭さを感じ取っていたのである…

司祭:これはギルフォードさま! お久しぶりでございますね
 さまとともに戦っておられると聞きましたが…
ギルフォード:いや… 実はお暇をいただいてきたところなのじゃ
 それで… 教会で教える魔法についても封印したいと思っておる
 法王様にお伝えくださらぬか
司祭:魔力の存在がのちの面倒を引き起こすとお考えなのですね…
 わかりました… お伝えいたします
ギルフォード:余計な力というものはわざわいの元じゃ…

ギルフォードの姿が確認されたのは、これが最後となった。
息子と同じ過ちを犯す者が再び現れぬよう、魔法そのものをこの世から葬り、
自らも姿を消したのである…

アナスタシア:ちょっと待ってよ
:アナスタシア… もう城に着くよ…
 今日はちょっと忙しくて時間がないんだ またあとで…
アナスタシア:もうそればっかり… ちっとも会えないのね
:ごめん… この次に休日ができたらきっと遊びに行くから…
アナスタシア:もう… 昔みたいに自由じゃないのはわかってるけど…
 みんなで戦っていたころの方があたしは楽しかったな…

アナスタシアは騎士団を去り、街で暮らし始めた。
一方、は政務で忙しい毎日を送っている。
別々に暮らす2人に幸せが訪れるのは、まだ先のことのようである…