ロレンツォ:主人公 謁見の間で祭典の打ち合わせだ 一緒に来てくれ

ジョヴァンニ:では始めよう
 実は、国家予算に大幅なゆとりができた
 そこで、かつてのラーガイルでも 成しえなかったほど平和の祭典を 豪華なものに…
アルベルト:お待ちくだされ!  予算が余ったのなら、苦しんでいる 民衆に還元してやるべきでござろう?
 また、大陸統一を果たした今 民衆の負担となっている
 徴兵制自体を考え直していただきたい!
ジョヴァンニ:うーむ、執政官どのはどう思われる…?
ロレンツォ:この祭典で、誰が今日の平和を築いたのか 民衆にはっきり知らしめるのだ
 盛大であればあるほど、その効果は大きい
 農民に恵んだところで何になるというのだ
 その上徴兵制を見直せなどと…
 不要なのは、あなたの方ではないかな アルベルトどの?
アルベルト:…どういう意味だ!
ロレンツォ:議長どの、平和になったゆえ アルベルトどのにご勇退していただいては?
 アルベルトどのは一度剣を捨てられたのに 無理を言って復帰していただいておった
ジョヴァンニ:そうであった、すっかり忘れていた 永い間ご苦労であったな
ロレンツォ:お孫さんと静かに余生を送ってくだされ
アルベルト:……
 おのれ、どさくさに紛れて それがしを追い出そうというのか…
 いや、それはよい ロレンツォよ、共和制とは名ばかりで
 おまえの意のままに動いておる 議会にはもう愛想が尽きた
 このまま民衆無視の政治を続ければ この国はいずれ自滅するぞ!
ロレンツォ:民衆は戦乱の苦しみから 解放されたいと願っていた
 我々は、民衆の願いをかなえんとし あらゆる外敵を討ち果たした
 それには、多くの兵と金が必要であった…
 しかし、それも民衆の意思とは言えまいな?
アルベルト:くっ、勝手な理屈を… もうよい、おまえとは話にならぬ
 それがしの考えに従って 行動するまでじゃ!

ロレンツォ:俺の言うことが理解できぬとは…
 一代の英雄アルベルトもとうとう もうろくしたとみえるな
 議長どの、年寄りのたわごとなど気にせず 盛大に祭典を催しましょうぞ
ジョヴァンニ:そうだな、気にすることもあるまい 主人公、退がってよい

アルベルト:ビアンカよ、知人を紹介しておこう
 バスチアに住む農夫のタイラーだ
 タイラーとは古くからの知り合いでな…
タイラー:俺たち農民は、貴族の政治に期待してたんだ
 王政のときよりはマシだろうって
 俺たちはアルベルトさんとともに 武器を取って戦うことに決めた…
 戦いたくてやるわけじゃねえけどな
アルベルト:タイラーら民衆とともに立ち上がり 貴族どもからエスタニアを
 民衆の手に取り戻そうではないか!
ビアンカ:もちろん協力するわよ おじいちゃんの言うことに間違いはないわ
アルベルト:うむ… しっかり頼むぞ!
タイラー:よし、これで勝てるぞ!

リューク:大変だ、主人公! 城の近くで農民たちが一斉に 反乱を起こしたぞ
 アルベルトとビアンカも一緒だ
主人公:反乱だと… あの2人が味方したのか
リューク:すぐ議長とやらに報告した方がいいな

ロレンツォ:主人公か、なぜ戻ってきた?
主人公:ご報告します 農民たちが城外で反乱を起こしました
 アルベルトどのとビアンカどのも 一緒だそうです
ジョヴァンニ:反乱だと…? さてはアルベルトが煽動したな!
 いかがしよう、執政官どの?
ロレンツォ:騒ぎが大きくなる前に 鎮圧するしかない…
 アルベルトめ、おろかなことを!(リュークが登場)
 主人公よ、直ちに兵をまとめて 反乱軍を打ち破るのだ!(22000Gを受け取った)
ジョヴァンニ:頼むぞ、主人公
 見事鎮圧できたら、どのような願いでも かなえてつかわすぞ!
リューク:それは本当だな、議長さん?
主人公:リューク!
ロレンツォ:こらっ、貴様はここへ入ってはならん
リューク:主人公、俺は一足先に行ってるぜ
ジョヴァンニ:何じゃ、あいつは?
ロレンツォ:あんなヤツにかまっている場合ではない
 主人公よ 農民どもが城まで迫ってはやっかいだ 早く鎮圧に向かってくれ

ロレンツォ:アルベルトに勝てるのはおまえだけだ… 頼むぞ、主人公
ジョヴァンニ:準備は終わったのか?
(はい)
ジョヴァンニ:決して敵を城に近づけるな!

(いいえ)
ジョヴァンニ:急げ、敵が迫ってくるぞ


ロレンツォ:くっ…反乱とは… 農民どもが…
 アルベルト… 貴様、俺たちを裏切ったのか!
主人公:アルベルトどの! これはいったい…どういうことですか!
アルベルト:言ったはずだ! 民衆を無視する政治に ついていく気にはなれないとな!
タイラー:彼はあんたらとは違って 庶民の気持ちをよくわかってくれてる…
 そして俺たちとともに 立ち上がる道を選んでくれたんだ!
ロレンツォ:くっ… バカなことを…
ルイーザ:いかなる理由にせよ 反乱を認めることはできないわ…
 治安を保つため… あなた方を…討たねばならない…
タイラー:やり方は言論でも武力でも同じだ… 強者はいつも 力で弱者をつぶそうとする…
 俺たちは、この流れをくつ返してみせる!
 農民がずっと貴族にこき使われるなんて まっぴらだ!
 行こう! アルベルト! 貴族政治を打倒し 新しい政治を創ろう!
 俺たちの政治を!
アナスタシア:…………
 もう大陸も統一できたというのに… 最後になぜ…?
 なぜ自分の国の人たちと 戦わなきゃならないのよ!


任務:農民反乱鎮圧
勝利条件:タイラー・アルベルトの死亡
敗北条件:主人公の死亡

敵編成:農民反乱軍3中隊・紫雲騎士団9中隊
(主人公を狙って動き、ロレンツォよりも光輝騎士団を優先して攻撃してくる)
タイラー
アルベルト
ヴィットーリオ
ビアンカ(ここでは紫雲騎士団に所属)
ステファノ(同上)

友軍:エスタニア共和国1中隊
ロレンツォ

(1ターン目の自軍行動終了時)
ロレンツォ:アルベルトめ… 血迷いおって… みだりに民衆を扇動するものには
 国家の威信を示さねばならん!

(1ターン目の敵軍行動開始時)
タイラー:まずは城のロレンツォと 主人公を倒すんだ!
 そして城内にいる 議長のジョヴァンニを討つ! 彼らを倒せば この革命は成功するぞ!
農民:おーっ!


アナスタシア:せっかく平和な世の中に なったと思ったのに…
リューク:農民なんか相手にしてもダメだ 敵のリーダーをつぶすんだ!
ルイーザ:早く戦いを終わらせて 被害を最小限にとどめないと…
アントニオ:もう戦いなんかなくなって のんびりできると思っていたんだが…
 イヤな戦いになりそうだな
ギルフォード:この戦いが… 最後の戦いになるとよいが…
タイラー:威張り散らすばかりで なにも産み出さない貴族どもが!
ヴィットーリオ:これ以上農民たちを 苦しめ続けるわけにはいかない!
ビアンカ:難しいことはよくわからないけど おじいちゃんの理想を信じて戦うわ…
 (アルベルトが死亡している場合)おじいちゃんの敵討ちよ…覚悟しなさい!
ステファノ:ビアンカさまを なんとしてもお守りしなければ…
農民:いつまでも一握りの人間が 権力を独占していてはいけないんだ!
農民:オラたちの怒りを 思い知るがいい!


>ロレンツォが敗北
ロレンツォ:くっ… 俺は城内へ退却する! 主人公! あとはおまえたちに任せるぞ!


◆対ステファノ
>主人公
ステファノ:主人公どの… 貴殿と戦わねばならんとは…

>ステファノ撃破(ビアンカが残っている場合)
ステファノ:ビアンカさま 申しわけありません… 撤退させていただきます…
ビアンカ:わかったわ… 戦いが終わったら迎えにいくわね…
ステファノ:どうぞ…ご無事で…

◆対ビアンカ
>主人公
ビアンカ:主人公… あんたと戦うことになるとはね…
 こうなったら…同じ騎士同士 正々堂々と戦うしかないよ!

>リューク
リューク:わがまま娘にも 農民の気持ちがわかるのかよ?
ビアンカ:難しいことはよくわからないけど…
 でもおじいちゃんが間違ってるとは あたしには思えなかった…
 だからおじいちゃんについてきたのよ!

>ルイーザ
ビアンカ:あんたみたいなおばさんには 負けられないんだから!
ルイーザ:ビアンカさま! 兵を退いてください!
ビアンカ:うるさいわよ、おばさん! 今さらそんなこと言ったってムダなの!

>アントニオ
ビアンカ:勝負よ! おじさん!
アントニオ:わがまま娘か… ひとつこらしめてやるとするか…

>ロレンツォ
ビアンカ:あたし… 政治のことはよく知らない…
 でも農民の暮らしはひどいもんよ 毎日の食べる物にも困ってさ…
ロレンツォ:民は生かさず殺さず… それが統治の基本だ…
 おまえのような小娘には わかるまいがな!


>ビアンカ撃破
ビアンカ:あたしはもうダメ! ごめんなさい!
ステファノ:わたしはビアンカさまをお守りいたします あとは頼みます!(ステファノも撤退)
アルベルト:ビアンカ… 無事に逃げおおせてくれよ…
(アルベルトが死亡している場合)
 ビアンカ:おじいちゃん… 仇を討てなかったわ… ごめんなさい…


◆対ヴィットーリオ
>ロレンツォ
ヴィットーリオ:おまえたちがもう少し 民のことを考えていたなら…
 こんな反乱など 起きずに済んだはずだ…
ロレンツォ:愚民は甘やかすと すぐにつけあがる…
 誰がこの国をまとめているのか ヤツらに思い知らせる いい機会だ!
ヴィットーリオ:民の心が離れてしまったら そもそも国家が成り立たなくなるぞ
 そんな単純なことに… おまえはなぜ気づかないのか!

>ヴィットーリオ撃破
ヴィットーリオ:アルベルトさま… 民の願いを叶えてください…
アルベルト:ヴィットーリオよ… こんなことになるなら… おぬしを呼び戻さねば良かったか…
 すまぬ…
(アルベルトが死亡している場合)
ヴィットーリオ:主よ… エスタニアの民をお守りください…


◆対アルベルト
>主人公
主人公:アルベルトどの… 兵を退いてください!
 どんな理由であれ、反乱は許されません 国の秩序が乱れてしまいます…
アルベルト:いままで農民たちの声に 耳を傾けなかった貴族が悪いのだ!
 農民たちの主張は常に無視し続けられ 彼らには反乱しか道がなくなったのだ!
 どうしてもじゃまをする気か… ならば貴殿を斬るしかないぞ!
主人公:アルベルトどの…
アルベルト:主人公よ… 一騎討ちを申し込む!
(一騎討ちを受ける)
 ロレンツォ:主人公よ! 反逆者アルベルトの首を討ち取るのだ!
 アナスタシア:負けないでね… 主人公…

 主人公:仕方がありません… 自分があなたをおとめいたします!
 アルベルト:それがしの肩には エスタニアの民の未来がかかっている…
  たとえこの身を裂かれても ここでとまるわけにはいかんのだ!

 アルベルト:主人公! 貴殿を倒して 先に進むしか道はあるまい!
 主人公:自分は騎士として この反乱をしずめなければならない!

 >主人公のHPが残り1/4程度?
 主人公:くっ… このままでは…やられる…

 >アルベルトのHPが残り1/4程度?
 アルベルト:さすがだな… それがしをここまで追いつめるとは…
  それともそれがしの方が 年をとりすぎてしまったのかな?

 >主人公の最後の一撃
 主人公:この一撃で… すべてを終わらせてみせる!
 主人公:アルベルトどの… たとえ我々が勝っても 決して民を不幸にはしません…
  それだけは…信じてください…

 >アルベルトの最後の一撃
 アルベルト:それがしをつき動かすのは民の怒り! それを思い知るがいい!


(一騎討ちを断る)
ロレンツォ:主人公! なぜ受けぬのだ! この戦いに 国の未来がかかっているのだぞ…
リューク:主人公! おじけづいたのかよ! おまえがやらないなら 俺がアルベルトを倒すぜ!
(自軍の士気が下がった 敵軍の士気が上がった)

>アナスタシア
アナスタシア:あたしは庶民の出だから みんなの苦しみは痛いほどわかる!
 でも反乱なんてダメよ! 他のやり方もあったはずだわ!
アルベルト:なにも知らぬくせに… そのようなことは何度も試したのだ!
 しかし身勝手な貴族どもは 耳を貸そうともしなかった! そんなものが共和制といえるか!

>リューク
リューク:俺だって 農民なんかと戦いたかねぇぜ!
 でもあんたたちが向かってくるなら 倒すしかねぇんだよ… この国を守るためにはな
アルベルト:ならばそれがしは貴殿らを倒し この革命を成功させるのみだ!

>ルイーザ
ルイーザ:アルベルトさま お願いです…兵を退いてください…
 平和的な話し合いを持ちましょう… どうか早まらないでください!
アルベルト:ふっ…貴族たちがそんなことを 承知するわけがないだろう!
 農民たちの本当の実力を 貴族たちに示さぬ限り 話し合いなどできるはずもないのだ!

>アントニオ
アントニオ:アルベルトさんよ… なぜ農民たちの味方をするんだ?
アルベルト:農民たちが求めているのは 農民代表の議会への参加だ
 それだけのことを… 己の利益だけが大切な貴族は 認めようとしない…
 それがしは 自分のことしか考えない貴族たちに 愛想が尽きたのだ!
アントニオ:気持ちはわからないでもない…だが こんなやり方は逆効果かもしれないぜ

>ギルフォード
アルベルト:貴殿のような大魔法使いならば どちらの主張が正しいかわかるだろう!
ギルフォード:どちらが正しいのか… それは後世の歴史家の定めることじゃ…
 いまはそれぞれ 自分の信ずる道を行くしかあるまい…

>ロレンツォ
ロレンツォ:裏切り者め!
 おまえから騎士の位を 剥奪しておくべきだったな!
アルベルト:何とでも言うがいい! 騎士の位など惜しくもない…
 貴族による貴族のための政治は もう終わりだ!


>アルベルト撃破
アルベルト:それがしの死など 歴史の上から見ればささいなことだ…
 タイラーよ… あとは貴殿の活躍にかかっている 頼んだ…ぞ…
タイラー:わかった… あなたの理想は必ず実現してみせる…
 (タイラーが死亡している場合)
 アルベルト:それがしの死など 歴史の上から見ればささいなことだ…
  農民たちの怒りは わしが死んだ程度で しずまるものではないのだ…
  それをよく覚えておくのだ…な…
(ビアンカが残っている場合)
 ビアンカ:おじいちゃん! おじいちゃん!! 返事をしなさいよ!
  …………
  なんでよ… なんで死んじゃったのよ! おじいちゃんのバカ!
 主人公:ビアンカ…


>農民撃破
農民:たとえ俺たちが倒れても きっと誰かがまた立ち上がるぞ…
(タイラーが残っている場合)
 タイラー:くそ… おまえたちの仇は必ずとってやるぞ…

>農民撃破
農民:タイラーさん… オラ少しは役に立っただろか…
(タイラーが残っている場合)
 タイラー:ああ…よくがんばったな… 天でゆっくり休んでくれ…


◆対タイラー
>主人公
タイラー:主人公… あんたは庶民の出身なんだろ… 俺たちの考えをわかってくれると思ったのに
 もう身も心も貴族様ってわけかい… 汚ねぇぜ!

>アナスタシア
アナスタシア:あなたが反乱軍のリーダーね… なんで反乱なんか起こしたのよ!
 なぜ戦うことでしか 自分の意見を主張できないのよ!
タイラー:主張なんていままで 何十回もくり返してきたんだ!
 でもそんなもの全然通じやしなかった! もう武力に訴えるしか 手はなかったんだ!

>ギルフォード
タイラー:なぜじゃまをするんだ! 俺たちをつぶしてもまた別の反乱が起こるだけだぞ!
ギルフォード:そうかもしれん… しかし秩序は保たねばならんのだ…

>ロレンツォ
タイラー:ロレンツォ! あんたは絶対に許せない…
 徴兵制を導入しようとしたのも 俺たちを守ってくれたアルベルトの 意見をつぶしたのも…
 すべてあんたの差し金なんだろ!
ロレンツォ:これからの政治には どちらも必要なことだったのだ!
 しょせんおまえらには わかるまいがな!
タイラー:それが勝手だというんだ! 貴族のための政治なんてもうごめんだ!


>タイラー撃破
タイラー:やっ… やられちまったぜ… みんな… 貴族どもに 一泡吹かせてやれなくて…
 すまなかった…な…

(アルベルトが残っている場合?)
タイラー:やっ… やられちまったぜ… みんな… 貴族どもに一泡吹かせてやってくれよ…
 頼んだ…ぜ…
アルベルト:タイラーがやられたのか! くっ…
 しかしタイラーよ… おまえが死んでも その志は人々に受け継がれるはずだ…
(アルベルトと農民が残っている場合)
農民:オラたちをまとめてくれたタイラーさんが… なんてこった…
農民:こうなったら… 俺たちだけでもやってやるぜ!


>タイラーとアルベルトが死亡
(ビアンカが残っている場合)
 ビアンカ:………… 撤退するわ……
  ………… おじいちゃん… あたしもっと強くなるからね…
(ビアンカが撤退していてヴィットーリオが残っている場合)
 ヴィットーリオ:タイラーもアルベルトさまも 討たれてしまった…
  残念だが逃げるしかない…
(ヴィットーリオが死亡または撤退していて農民が残っている場合)
 農民:タイラーもアルベルトさまも 討たれてしまった…
  残念だが逃げるしかない…
ロレンツォ:とにかく敵は全滅したな ビアンカは逃げたようだが…
 この結果をひとまず議長どのに 報告せねばなるまい…
(ロレンツォが撤退している場合)
 リューク:やったな! これで反乱鎮圧だぜ!
  主人公! これでおまえがこの国のリーダーだ!
  城へ戻って勝利を報告しようぜ!
 主人公:? どういう意味だ?
 リューク:詳しいことはあとだ… とにかく早く行こうぜ!


>エンディング
ジョヴァンニ:ふう、これで一安心だ…
ロレンツォ:戦乱は終わったというのに 人騒がせな連中だったな
 今回の反乱で、貴族政治の威厳が失墜し 武力が弱体化していることを痛感した
 そこで、支配力の強化をねらって 王政を復活すべきだと思うのだが どうだろう?
ジョヴァンニ:そうでもせんと ここまで拡がった領土を治めきれんな(リュークが登場)
ロレンツォ:では、誰が最初の王に…
ジョヴァンニ:わしにはもう国をまとめる力はない 執政官どのが王になってはくれぬか?
リューク:いや、初代の王は主人公だ!
ロレンツォ:また貴様かっ! ここへ入るなと言うのがわからんのか
主人公:リューク! 何を言い出すのだ?
リューク:議長さんよ、出陣前のあんたの言葉 まだ覚えてるか?
 見事鎮圧できたら 俺たちの願いを何でもかなえるって…
ジョヴァンニ:議長のわしに貴様ごとき傭兵が 何をいうのだ!
リューク:もう身分なんて関係ねぇぜ… アルベルトさえ倒した俺たちを 怒らせる気か?
ロレンツォ:もういい… 主人公が王になればよかろう!
 アルベルトのような目にはあいたくない 俺は辞退しよう
ジョヴァンニ:いや、わしも主人公が 王になることに異存はない
 国がうまく治まればそれでいいのだ さ、玉座を汝に譲ろう
主人公:リューク… 無茶をするにも程があるぞ
リューク:貴族に任せていては、この国は変わらない
 おまえならできる 二度と民衆が反乱を起こそうなどと 思わせない政治が…
主人公:……

主人公:アナスタシア、ここで待っていたのか
 今度こそ、本当の平和がやってきたようだ
アナスタシア:ええ、みんなの表情を見ていればわかるわ
 みんなとても楽しそうだもの
 ねぇ、広場へ行きましょうよ 祭典の準備が進んでいるわ
主人公:ああ、行ってみよう

ルイーザ:あらっ、あなたたちもここの様子を見に来たの?
主人公:そうだ、祭典の準備を再開しないと…
アナスタシア:再開しないと、って… まるで自分が指示するような言い方ね
主人公:ああ、実は自分が初代国王になったんだ
アナスタシア:ほんとに! すごいじゃない!
ルイーザ:国王? ってことは、王政を復活させたのね…
 だけど主人公 この国をどうするつもりなの?
主人公:政治の支配力を再び強めるために 王政を復活させた…
 でも、自分は決して民衆が苦しまない そして、二度と反乱など起きない
 国にしていくつもりだ
ルイーザ:そう、それならいいけど… わたしは市内を巡回してくるわ
アナスタシア:巡回? もう平和になったんだから ゆっくり休んでればいいのに
ルイーザ:いつまでも油を売ってるわけにはいかないわ
アナスタシア:ルイーザ、あまり喜んでないね… 王政の復活に反対なのかな…
主人公:いや… ルイーザは、この国のことを 誰よりも真剣に考えているんだ
 自分の最初の仕事として 彼女を騎士に叙任しよう
アナスタシア:それがいいわ! ルイーザなら立派な騎士になれる!
主人公:別にルイーザを喜ばせようというんじゃない それがこの国のためになるからだ
リューク:気分はどうだい、主人公?
アナスタシア:リューク… 聞いてよ、主人公が 国王になったんだよ!
リューク:そりゃこの俺が… まあいいや
ギルフォード:主人公よ… おまえならこの国を守っていけよう
 がんばるのだぞ それから、おまえたちも…
 わしは、この街を離れることにした… わしのすべきことは終わった
 どこかでゆっくり 余生を過ごすつもりじゃ
アナスタシア:もう会えないの?
ギルフォード:どこにいようと おまえたちの活躍を祈っておる さらばじゃ…
アナスタシア:戦いが終ったのはうれしいけど
 もう、みんなで一緒にはいられないのね
リューク:そういえば ルイーザはどうしたんだ?
アナスタシア:街の中を見回りに行ったわ…
リューク:相変わらずだな… でも、俺もヒマだし 手伝ってきてやろうかな?
アントニオ:よぅ、お2人さん 早速デートかい?
アナスタシア:もう、アントニオったら…
ねえアントニオ、主人公が 最初の国王になったんだよ
アントニオ:えっ、ほんとか!? そこまで出世するとはな…
 国王だったら、国中のかわいい娘を 城に呼び集められるな
 でもよく考えると 国王になったら遠慮なく遊べないし… 俺はなりたいとは思わねぇな
アナスタシア:そうか… 主人公もあたしに、かまってくれなくなるのか…
 そんなの寂しいな… 主人公は平気なの?
主人公:いや、そんなことはないけど そうだ! そろそろ城に戻らないと…
アントニオ:まったく不器用な男だな さぁさぁ、元気だしな
 大丈夫、あいつも心の中じゃ おじょうちゃんのことを想っているさ

ジョヴァンニ:主人公は国王の務めを 果たしておるのか?
ロレンツォ:一生懸命やっているようだが… なかなか民衆を手なづけるのは 難しいとみえる
ジョヴァンニ:やはり… 武力鎮圧は ちと手荒じゃったかのう?
ロレンツォ:それは… 今さら言っても仕方ない あとの始末はすべて主人公が つけることだ
 自ら王になったのだしな!

いかに民衆をいたわる政治を進めても、反乱を武力で鎮圧したことは
人々の記憶にしみのように残った。
共和制から王政という時代への逆行も民衆の支持を得られにくいようである…

アントニオ:なあ、たまには2人っきりで飲もうぜ そこに立ってるだけじゃなくてさ
コンスタンシア:何を言うのよ ここでお客を待つのがわたしの仕事よ
 それに…あなたと2人で飲むのはスリルがありすぎるわ また今度にしましょうね
アントニオ:争いはなくなったってのにこのガードの堅さときたら… 相変わらずだな

今日もアントニオは、新たな出会いを求めて街をさまよっている。
さすがのプレイボーイも、最近の若い女の子たちにはお手上げとか…?

ルイーザ:えーと、どれにしようかしら…
武器屋:お姉さん、もう世の中は平和だってのに どうして武器を探してるんだい?
ルイーザ:まぁ… 万が一に備えてというところかしらね
武器屋:へぇ…

ルイーザにとって、戦乱は過去のものではなかった。
隙さえあれば、また別の誰かが平和を乱すに違いないと どこかで感じ取っていたのである…

師範:おまえも熱心なことだな 街はすっかり平和になったのに毎日鍛えに来るなんて
リューク:平和だからってなまけてると身体もなまっちまうからな
師範:そんなに強くなってどうするのだ? トーナメントにでも出るのか?
リューク:いざというときのためだ… この先だって何があることやら…
師範:この先…?

司祭:これはギルフォードさま! お久しぶりでございますね
 主人公さまとともに戦っておられると聞きましたが…
ギルフォード:いや… 実はお暇をいただいてきたところなのじゃ それで…
 教会で教える魔法についても封印したいと思っておる 法王様にお伝えくださらぬか
司祭:魔力の存在がのちの面倒を引き起こすとお考えなのですね…
 わかりました… お伝えいたします
ギルフォード:余計な力というものは わざわいの元じゃ…

ギルフォードの姿が確認されたのは、これが最後となった。
息子と同じ過ちを犯す者が再び現れぬよう、魔法そのものをこの世から葬り、
自らも姿を消したのである…

アナスタシア:ちょっと待ってよ主人公!
主人公:アナスタシア… もう城に着くよ…
 今日はちょっと忙しくて 時間がないんだ またあとで…
アナスタシア:もうそればっかり… ちっとも会えないのね
主人公:ごめん… この次に休日ができたら きっと遊びに行くから…
アナスタシア:もう… 昔みたいに自由じゃないのは わかってるけど…
 みんなで戦っていたころの方が あたしは楽しかったな…

アナスタシアは騎士団を去り、街で暮らし始めた。
一方、主人公は政務で忙しい毎日を送っている。
別々に暮らす2人に幸せが訪れるのは、まだ先のことのようである…