※アストラッドとギィ アストラッド:ひゃーっ! すごいや、とても勝てない。  そんな剣技、どこで身につけたんですか? ギィ:強くなりたいか? アストラッド:うん。 ギィ:なぜだ? アストラッド:だって騎士は、強くなるのが 仕事みたいなものでしょう。 ギィ:それは違う。 騎士とは、主君を守るための存在。  剣は、主君を守る手段でしかない。 アストラッド:うん、だから剣技を教えてください。  フィーリアを守りたいんだ。 ギィ:やめておけ。 おぬしの剣は、騎士の剣のままでいい。  心を殺すことはない。 アストラッド:心を、殺す……。 ギィ:もう私に関わるな。 さらばだ。 アストラッド:どういうことだろう……? ※ディトリッシュとギィ ディトリッシュ:たいした腕だ……!  まったく、これほどの使い手に 会ったことがありません。 ギィ:おぬしも、それなりの使い手のようだな。 ディトリッシュ:『それなり』だと!? ギィ:おぬしの剣は、この国では上位に入ろうが、 外国ではとても通用せぬ。  3回は殺す機会があった。  1回は、大上段に構えし時。 1回は、こちらの胴を突きし時。 1回は……。 ディトリッシュ:もういい、やめろ! 貴殿の言いたいことはわかった。  だが、同胞の騎士相手の訓練において、 それ以上の手は使えぬ! ギィ:まったくわかっておらぬ。 私が刺客であったなら何とする!  おぬしは相手に気を許しすぎている。  それが甘いというのだ。 3回の死につながるというのだ! ディトリッシュ:……確かにその通りだ。  騎士たる者、いついかなる時においても、 油断してはならぬということだな。 ギィ:筋はいい。精進あるのみだ。 ディトリッシュ:……感謝する。 ※ヴァルターとギィ ヴァルター:これを振り下ろせば勝てる! フンッ!  お、折れた!? ギィ:おぬしの負けだ。 ヴァルター:見事な腕前……。 いずこで学ばれた? ギィ:教えれば、おぬしも私と同じ 暗黒道を突き進むことになろう。 ヴァルター:いったいあなたは……? ギィ:失礼致す。 ※エリオットとギィ:1 エリオット:うわっ! ギィ:立て。 エリオット:も、もうダメです。立てません。 ギィ:剣は折れておらぬ。 五体共に無事。 ならば立てる。 エリオット:う、ううう……ッ! くそーっ! ギィ:それでよい。 かかって参れ。 エリオット:たァーッ! エクレール:……これでよし、と。  これまたこっぴどくやられましたわね〜。 エリオット:あんなの訓練じゃありません!  あの人は、僕を使って 憂さを晴らしたいだけなんだ! エクレール:そうですわねー。  子供相手にこの仕打ちは どうかと思いますわ。 エリオット:『子供』……? エクレール:まるで子供を喰らうオグル鬼ですわ。 児童虐待ですわよ! エリオット:『児童』……?  ……そうか、そういうことか。 あの人は僕を、子供扱いしないんだ。 ※エリオットとギィ:2 ギィ:本日はここまで。 エリオット:ありがとうございました! ギィ:最近のおぬしの進歩には めざましいものがある。  この調子で日々精進を続ければ、 やがては立派な騎士となろう。 エリオット:本当ですか!? ありがとうございます! ギィ:失礼致す。 エクレール:……これでよし、と。  今日もこっぴどくやられましたわね〜。 エリオット:ギィ殿が、僕のことを 認めてくださった……! エクレール:それはよかったですわね。 傷の量は減っておりませんけれど。 エリオット:『この調子で日々精進を続ければ、 やがては立派な騎士となろう』  って言ってくれたんです。 エクレール:あの騎士にそこまで言わせるなんて。  これまでの努力が実りましたわね。 エリオット:はい! エクレール:ですが、『この調子で』だなんて、  まるで、もう訓練してくださらないみたい ですわね。 エリオット:あ……。 エクレール:でも、もう生傷増やすこともないのだし、  いいんじゃないでしょうか? ※エリオットとギィ:3 ギィ:立て。 エリオット:うっ、う……あ……。 ギィ:私と戦う気力も残っておらぬか。 ならば戦場では死ぬのみ。  いま、ここで死ぬか? エリオット:くッ……!  ま……まだまだァーッ!  ぐあっ! ギィ:よかろう、本日はここまで。 エリオット:ふう、はあ、ふう……。 ギィ:落ち着いたらこれを食うがよい。 エリオット:このパン……くれるんですか? ギィ:失礼致す。 エリオット(笑顔):…………。 エクレール:……これでよし、と。  またまたこっぴどくやられましたわね〜。  ……どうしました? パンなんか見つめてニヤニヤして。 エリオット:ギィ殿が、僕のためにくれたんです。 エクレール:へえ……オグル鬼のような方とばかり  思っておりましたけれど、意外とやさしい ところもおありですのね。 エリオット:うん、このパン、おいしいです。 エクレール:そんなにおいしいの? 私にも一口くださいませ。  ……フツーのぼそぼそしたパンですわね。 ※イリヤとギィ イリヤ:ぐあっ! ギィ:…………。 イリヤ:くそっ、勝てない! どうすれば、アンタくらい強くなれる! ギィ:手段を選んではならぬ。 剣で勝てぬのなら、毒でもなんでも使え。 イリヤ:なんでもだと? 騎士王国の騎士が、 そんなことを言っていいのか?  騎士王の言葉を捨てるのか。 ギィ:私ならば、気にせずに捨てる。  一切を雑念として捨て去り、 勝利への近道だけを考えろ。  おまえは外つ国の者であるというのに、 騎士道に縛られているようだがな。 イリヤ:……じゃあアンタは、 勝てない相手が現れたら、  相手の食事に毒を盛るのか? ギィ:それが最善の手であれば、そうしよう。  毒に頼らねばならぬ己の未熟を恨むのみ。 イリヤ:『強い』って、そんなことじゃないだろ?  おかしいよ、アンタ! 毒を盛られても文句を言わないのか? ギィ:毒を見抜けぬ己の未熟を恨むのみ。  戦場では、最後まで立った者が勝者なのだ。  戦場で勝者になれぬのであれば、 剣を捨て鋤を取れ。  ……どうやらおまえを縛るのは、 この国の騎士道などではなく、  おまえ自身の脆弱さのようだな。 イリヤ:……クッソォォォォォッ! ※ユークレースとギィ ※ギィ加入前のイベントを起こしている場合 ユークレース:……まさかフィーリア姫の下で、  味方としてめぐり合うことになるとは。 ギィ:あの時以来だな。  こうして決着をつけるときを、 楽しみにしていた。 ユークレース:決着? 冗談はやめてほしい。  出会いはどうあれ、今の我々は、 フィーリア姫を守る同志……。 ギィ:そんなことは考えておるまい。  いつどこで、その命燃やし尽くすか。  ……おぬしの興味はそれだけであろう。 ユークレース:……。  ……ハハハ。 その、通りだ。 ギィ:いい顔だ。そうでなくては。 さあ、はじめようか……。 ※グイードとギィ グイード:あ? おまえ……。 ギィ:ギィ……と申す。 グイード:……人が多いな。鍛錬場の方に行くか。 グイード:驚いたぜ。  『最強の騎士』様ってのは、 おまえさんだったのか。  『竜殺し』のエセルバートだとか、 いろいろ噂されてるみたいだな。  だが、そうか、アンタか。ハハハ! ギィ:迷惑でしかない。 グイード:あっちでだってそうだったじゃねーか。  注目浴びないよりかは全然いいだろ。 で、相変わらず『強い奴探し』か? ギィ:少々、誤解があるようだが……。 グイード:『扉を開ける』ってアレだろ?  俺ァ思うんだがな。 ドンパチで『扉』なんか開かないぜ。  ここらでいい加減、身を固めろよ。 ギィ:おぬしはどうだ。 グイード:ハハ……相変わらずさ。 おまえさんと同じ穴のむじなだよ。  さーて、くっちゃべってるのも何だし、  一丁稽古つけてくれ。ひさしぶりに、 おまえさんの神技を見たくなった。 ギィ:……よかろう。 ※フォルカーとギィ フォルカー:フーッ、いい汗をかいた。 どうです、我が家で一杯やりませんか。 ギィ:たしなまぬ。 お気持ちだけはいただいておこう。 フォルカー:飲めないのですか? それはさみしい限りですなー。  人生を損してますよ。 ギィ:酒を飲めば判断が鈍る。 フォルカー:おやおや……まるで暗殺者でも 恐れているような言い方ですな。 ギィ:おぬしの任務が私の暗殺でないとしても、 いずこに潜んでいるかわからぬ。 フォルカー:……私の任務は、フィーリア姫を 『試練』に勝たせることしかありません。 ギィ:おぬしの任務が無事、 果たされることを祈っていよう。 フォルカー:私の剣が……見抜かれたとでも? ※ジークムントとギィ ジークムント:ヌオッ! また一本取られたわい! 強いの〜。  『盗賊100人を斬り殺した』だとか、 おぬしの噂は聞いておったが、  嘘ではないようじゃな。  ……その腰の剣、少し見せてはくれんかの。 ギィ:どうぞ。 ジークムント:ほう、これは……! 美しい刃紋じゃ。  ターブルロンドの剣では、 このような刃紋を作り出せぬ。  だが、この剣自体は、 紛れもなくターブルロンド様式。 ギィ:如何にも。  ハチマンの曲刀『ムラサマ』を 刀匠パージエが打ち直せし、  その名も『エゼルリング』。 ジークムント:『エゼルリング』……よい名じゃ。 この美しい剣にふさわしい。  なんという切れ味じゃ! 触れただけで皮一枚斬れおった。  髭でも剃れそうじゃの。  おっと、興奮してしまった。ありがとう。 そうか、元はハチマンの刀か。  おぬしの太刀筋も、 ハチマン仕込みじゃろう? ギィ:…………。 ジークムント:隠さんでもよい。 似た太刀を相手にしたことがあるからの。  そう……黒貴族の使う太刀筋 そっくりじゃった。 ギィ:ほう……。 ジークムント:奴は、古今東西あらゆる剣技を 身につけておる。  おまえさんなら、あるいは……。 ギィ:さあ、どうでしょうな。 では、失礼致す。 ジークムント:謎多き騎士よ……。