・ギィ ギィ:ご機嫌麗しゅう。  ……失礼する。 ギィ:……私にどうせよと?  互いの貴重な時間を割き、 どうせよというのだ。 >あなたのことを知りたい。 ギィ:では教えよう。  私は、戦いにしか興味はない。 主君のご機嫌取りだとか、  私にはどうでもいいことだ。  私の扉は、あの黒い雨の日に 閉ざされてしまったのだから。  >悲しすぎるわ。 ギィ:すべて私の選んだ道、 同情される謂われはない。  ……失礼する。     >なにがあったの? ギィ:あの、黒い雨が降った日に、 既存の枠組み、既存の信念が破壊された。  大事なものが、我々から略奪された。  ……失礼する。    >そう、わかったわ。 ギィ:……失礼する。 >私のことを知って欲しい。 ギィ:騎士との恋愛を楽しみたいと?  くだらぬ、他の騎士でなされよ。 失礼する。 >そこまで言うなら、どうぞ帰って。 ギィ:失礼する。 ヴィンフリート:殿下、ギィ殿に 登城するよう言ったのですが……  危うく斬られかけました。  ……あの騎士には、 決闘以外を求めない方がよろしいかと。  私もまだ、死にたくはありません。 ※寄せ付けぬ修羅 ギィ:騎士を呼ぶのが趣味か。 さぞ暇なのだろうな。 >そうよ、趣味よ? ギィ:だが、私は貴族の遊びになど つき合ってはおれぬ。 >私を嫌っているの? ギィ:仲良くなりたいなら、 他の騎士を選ぶがよい。  私よりも、『お友だち』に ふさわしい男がいくらでもおろう。 >あなたとお話ししたいだけ。 ギィ:私は時間の外側に生きる者。 話すことなどない。  私の扉は、もはや開くことが ないのだから。  私はもはや、暗黒道に生きる修羅。  死にたくなければ、近づかれぬことだ。 エクレール:『死にたくなければ』……?  なにが何なのかわかりませんけれど、 あの方、最初の頃とは違いますわね。  姫様のことを気遣ってらっしゃるのかしら? ギィ:私を呼ばれたか。  ……よかろう。一刻だけ相手となろう。 >あなたについて教えて。 ギィ:あの黒い雨の日に、私はすべてを失った。  地位も、名誉も、家族も、名前も。  残ったのはこの剣『エゼルリング』のみ。 他にはなにもない。  以上だ。 >お茶はいかが? ギィ:では、いただこう。  …………。  うまい。 エクレール:そりゃあ、この私が淹れたお茶ですもの。  おいしくないはずがありませんわ! ギィ:…………。 エクレール:邪魔というわけですわね。 わかりましたわかりました。 >私のこと、好き? ギィ:失礼する。 ギィ:…………。 君の顔をちらりと一瞥するなり、 ギィは部屋から立ち去った……。