・ユーグ ユーグ:よお、フィーリア。 仕事の方は上手く行ってるか? エクレール:あなたに心配して頂くほどの事では ありませんわ。  姫様は王族としての勤めを 立派に果たしておられます。 ユーグ:ふうん。王族の勤めねえ。 >エクレールの言葉に何か問題でも? >不満があるなら言って下さい。 ユーグ:別に何でもねえよ。 ただ……。 エクレール:ただ? ユーグ:俺にかまうより他にやる事が あるんじゃないかと思っただけだ。  契約している間なら、 俺はフィーリアを裏切らないし  騎士としての義務は果たす。 それだけで十分だろうが。 他に何がいる? >あなたのことをよく知りたいからです。 ユーグ:はあ!? あんた、相当な物好きだな。  俺みたいな遍歴騎士なら、 見飽きてるだろうに。 エクレール:あなたのように、姫様に対して 無礼な口の聞き方をする方は、  国中探してもそういませんわ。 ユーグ:お、俺様を珍獣扱いかよ!? もう帰る! 帰ってやるっ!! >そうかもしれません。でも……。 ユーグ:やれやれ。 大した理由もなく呼びつけたのか。  王族の気まぐれってやつか? 話相手が必要なら他を当たってくれよ。  じゃあな。 ユーグ:お前も懲りない奴だな。 話相手だったら他にいくらでも  いるだろうに。 例えば、そこにいる エクレールとか。 エクレール:私だって、あなたのような無礼な方を  わざわざ呼びたくありません。  でも、姫様があなたと会いたいと おっしゃるから。 ユーグ:まあ、呼ばれちまったからには、 話相手の役目は果たすぜ。  これも騎士の仕事のうちだろ。 この前は勝手に帰って悪かったな。  で、今日は何の話をする? >今までは、どんな事をしていたの? ユーグ:ん、話した事なかったか?  地方を巡って、盗賊討伐をしてたのさ。  こういうのは本来封地騎士の仕事だけど 手が回らない辺境を巡ってな。  住民には喜ばれたけど、 地味で根気がいる仕事だったぜ。  タチの悪い奴に限って、 中々居所がつかめなくてな。 エクレール:…………。 ユーグ:どうした? エクレール。 エクレール:何でもありませんわ。 あまりに平凡な内容だったから  ちょっと驚いてしまって。  あなたの事だから、 どんなとんでもない話が 飛び出してくるのかと。 ユーグ:お前なぁ……。 俺様を何だと思ってるんだ。 >どんな仕事をやりたいの? ユーグ:そりゃあもちろん楽ができて  手っ取り早く手柄があげられる仕事だな。 エクレール:あなた、世の中なめてません? ユーグ:じょ、冗談に決まってるだろ。 何となく言ってみただけだ。 エクレール:どうだか。 ユーグ:それなら真面目な希望を言うぜ。  できるならここの警護か エプヴァンタイユに 行かせてくれねえか? エクレール:ここの警護はいいとして、 何故エプヴァンタイユに? ユーグ:あー、え、えーと……。  昔世話になった奴がいるんだ。 最近全然会ってなくてよ。 エクレール:ユーグはああ言ってますけど、 どうしましょう?  >できるだけ希望にかなうようにしてみるわ。  >あまり期待しないで。 ユーグ:まあ、フィーリアにだって 都合があるよな。  気にすんなよ。言ってみただけだし。  さてと、話相手をやるのは これぐらいでいいだろ。 もう帰るぜ。 >仕事以外で会う気はないのね……。 >私を微妙に避けようとしてない? ユーグ:やっぱり、そんな風に見えるか? エクレール:当然です。自覚があるなら、 態度を改めてください。 ユーグ:努力はしてるんだぜ、一応は。  ただ何っつーか苦手なんだよな。 王族とか領主とかが。  俺とは住む世界が違うって言うか。 エクレール:……? おかしな事を仰るのね。 あなただって騎士でしょう?  住む世界が違うなら、 こうやって言葉を交わす事も できませんわよ。 ユーグ:そりゃそうだけどよ……。 エクレール:言い訳は結構です。  今度、姫様の招待に応じる時は 楽しい話題を三つは用意する事。  これは姫様の騎士としての義務ですわ。 よろしくて? ユーグ:あー、はいはい。分かったよ。 次があればの話だけどな! ユーグ:……とは言ったものの。  フィーリアの奴、 また俺様を呼び出すんだろうな。  楽しい話題三つって、 何かの嫌がらせかよ、チクショー! サワベリー:あそこで悪態ついてる騎士様、 この前も来てなかったか? ファットノーズ:そういえば……。  案外、フィーリア様のお気に入り だったりしてな。 パミラ:面白そうな話をしてるわね。 さっきの騎士様はどんな方なの? ファットノーズ:噂通のパミラも知らないのか。  まあ、田舎から出てきたばかりの 騎士様だからな。 サワベリー:確かユーグとかいう名前だったか。 羨ましいよなぁ……。  俺も姫様とお近づきになりたいぜ。 パミラ:そう……。 あの騎士様はユーグとおっしゃるの。  教えてくれてどうも有難う。 さっそくみんなに教えなきゃ。 じゃあね。 ファットノーズ:おう、またな。 パミラ:…………。 女官パミラの体を、 怪しげな色の霧が包み込む。 オデット:軽く情報を集めるつもりで来てみれば、  思わぬ出会いがありましたね。 霧の中から現れたのは、 パミラではなく、 蒼い肌をした 闇の者だった。 オデット:何か使い道があるかもしれません……。 少し動きを追ってみますか。 ユーグ:はぁ……。 エクレール:ほらほら、姫様の騎士の義務を 思い出してください。 ユーグ:…………。  エクレールってさ。 何にも悩みないだろ? エクレール:なっ、何ですって!? >それが今日の『楽しい話題』? >どうなの? エクレール? ユーグ:悪いが、今日は話し相手をする 気分じゃないんだよな。  誰か他の奴を呼んでくれよ。 >今日のユーグ、変よ。 >あなたでなければ嫌よ。 ユーグ:フィーリア……。 エクレール:あなたに限ってそんな事はないと 思っていましたが、  悩み事をかかえているのですね?  こういう時は思い切って 誰かに打ち明けてしまうのが いちばんです!  さあさあ、楽になりたければ、 姫様に悩みを話すのですよ。 ユーグ:何か妙に嬉しそうじゃねえか? エクレール:だって、姫様とあなたが打ち解ける 絶好のチャンスですもの。  ひねくれ者の騎士が 姫様の優しさに触れて心を開く……。  心躍るシチュエーションですわ。 ユーグ:俺とフィーリアの仲を 勝手に脚色して盛り上がるな。  まあ、詳しいことは話せねえが、 少しだけならいいか。 エクレール:わくわく。 ユーグ:って、お前も一緒に聞くのかよ。 エクレール:当然ですわ。 あなたの悩みがつまらない悩みだったら、  次回の『楽しい話題』のノルマを 増やす役目がありますから。 ユーグ:何だそりゃ。 >エクレールのことは気にしないで。 >と、とにかく話しの続きを。 ユーグ:ああ、そうだな。  俺にはどうしても倒したい奴がいる。  この前、仕事の途中で 偶然そいつと会ったんだ。  けどよ、そいつときたら 俺を『戦う価値もない相手』だとか言って、  無視しやがるんだ。  名門の騎士にはかなわないだろうが、 俺だって腕を磨こうと  色々努力して来たんだぜ。  それをいきなり否定されたみたいで 悔しくてよ……。 エクレール:そうですか?  勝ち目のない決闘をする前に 止めて下さるなんて いい方じゃないですか。 ユーグ:そいつは騎士じゃねえ。闇の者だ。 とびきり厄介な能力を持った、な。 エクレール(怒り顔):だったら尚更勝ち目が ないじゃないですか。  30年前じゃあるまいし、 今のターブルロンドで闇の者と  戦うなんて無意味ですわ。 ユーグ:戦う意味ならあるぜ。  そいつのせいで俺は…… 俺達は散々な目にあったんだ。 エクレール:でも、話を聞いた感じでは、  もうあなたに関わる気は ないようですけど。 ユーグ:どうだろうな。 30年前の出来事を知っても 同じ事が言えるか?  マンハイムがあっさり陥落したのは そいつが領主の奥方に化けて  暗躍していたせいなんだぜ。 エクレール:そんな事が……。  あなたはマンハイムの騎士の家系 だったんですね……。 ユーグ:もし、そいつが俺の目の前で  フィーリアを暗殺しようとしたら どうする?  それでも俺が戦うのを止めるか? >あなたの意志を尊重します。 ユーグ:まあ、それが妥当な判断だな。 安心しなよ。  今言ったことが現実になって 俺が死ぬような事になっても  お前を恨んだりしねえから。 エクレール:姫様……。 >私だけが助かっても嬉しくないわ。 ユーグ:馬鹿だな、お前……。 エクレール:姫様に向かって馬鹿とは何ですか、 馬鹿とは。 ユーグ:あのなあ、フィーリア。 俺の話しちゃんと聞いてたか?  これは例え話じゃすまないかも しれないんだぜ。  ……それがどうしたって顔してるな。  お前は王族なんだろ? この国の王になるんだろ?  だったらそれらしくしろよ。  騎士の一人や二人死んだって どうってことない。 そういう顔してろよ。  (でないと無駄な期待を しちまうだろうが……) ※ユーグの決意 ※体力3名誉3武力4(体力4武力4なら成功、古の因縁後編で武力+1されるので注意) (途中まで共通、後の選択肢に続く展開も共通) オデット:全身だけでなく、体の一部分だけを  変化させることもできるのですよ。  さあ、王女殿下の前で、 ずたずたに切り裂いて差し上げましょう。  死ねい! ユーグ:うぐう!  くっ……。 フィーリア……!! オデット:私の勝ちですね。  従士時代よりは腕を上げたようですが、 私には遠く及びません。 >ユーグ、しっかりして! >そんな、嘘でしょ!? オデット:さて王女様、これであなたを守る者は いなくなったわけですが……  あなたを見ていて少々気が変わりました。  王族の命を直接奪うより、 近しい者たちの命を奪った方が……。  悲しみと恐怖をより強く焼き付ける事が できるでしょう?  守られるしか能のないお姫様など、 大事な者を失う恐怖に怯えながら  生き続けるのが似合いです。 >ふざけないで! >私はあなたなんかに屈しない。 オデット:ふふ、勇ましいこと。 さすがは忌々しき騎士王の末裔と  いったところでしょうか。 そうでなくては張り合いがありません。  また来ますから、その時までに、 新しい護衛でも用意しておいて下さい。  ではご機嫌よう。 ユーグ:…………。 行ったか……。 >あなたはよくやったわ。 >今、人を呼んでくるわ。 ユーグ:いや……、俺はもう助からねえ……。 だからこの護符を……。  こいつは……。 闇の者に…… 感応する護符……だ……。  ……れで……自分……守れ……。 かな……ず……王……に……。 エクレール:ひ、姫様! これは一体!? フィーリア:…………。 >さよなら、ユーグ。私、絶対に負けない。 >この『王の試練』、勝ちに行くわよ……! 衣装:アクセサリ 『コーバルの護符』 を手に入れた! ユーグ:いちいち呼ぶんじゃねーよ暇人。  俺様はいそがしいんだよ! ユーグ:よう、元気か。 俺様の方は、まぁまずますってとこだな。