※王女派ヴァルターがいる領地でエヴァンジルが工作? 工作を命じられたエヴァンジル。 今日の仕事を終え、酒場に向かう。 するとそこにはヴァルターの姿が。 エヴァンジル:やあ、どうしたよ大将。 なんか難しい顔してるね。 ヴァルター:エヴァンジル……。  なあ、君は女性を怖いと思ったことは 一度もないか? エヴァンジル:ん? ふふふ、それは一口には答えられないなー。  長くなるけど聞きたいかい。 ヴァルター:いや、いい。 聞く相手を間違えた。 ※難易度普通、エヴァンジルを初期雇用しない、エヴァンジル雇用後画材を贈る エヴァンジル:おお、これは! ノーストリリア製の画材ではないですか。  白鳥の羽のように軽く! 千年の巌のように頑丈! 使いやすく、そして何よりも……。  何よりも美しいとされる、 それ自体が芸術と言える、 あのノーストリリアの画材です!  この絵の具にいたっては、 もはや製造元がつぶれて、 入手は困難なもの……。  ……あ、いや、いや。 別にこういったものに、 特別詳しいわけではないのですよ?  ……その、なんですか。 少々知識があるので、 価値はわかる、というくらいです。  『さすがお目が高い』といったところ。  ですが少々……私には目の毒のような、 それほどの逸品です。  ……ありがとうございます。 大切に保管いたします。 ※エヴァンジルとユークレースが同じ領地にいる? 工作を命じられたエヴァンジル。 一日の仕事を終えて酒場で静養していると、 ユークレースが彼のもとを訪れてきた。 ユークレース:絵、ですか。 エヴァンジル:うん。先ほども入ったけどさ、  一瞬の情熱を、今を永遠にするんだ。 それはつまり―― ユークレース:一瞬の輝き、語り継がれる逸話。  騎士の生き様に似てますね。 エヴァンジル:ま、まあ、そういうことだけど。  君が言うと、何か、 鬼気迫るものがあるなあ。 ※エヴァンジルがブラッドベリーにいる:1 ウィーギンティ:すべては人の子らの未来のために。  王女の騎士エヴァンジルよ、 我ら協会の館へようこそ。 エヴァンジル:司教殿、お会いできて光栄です。 まさか直接会ってくださるとは。 ウィーギンティ:フィーリア殿下より、 よしなに、との連絡がありましたから。  感謝でしたら、彼女に。 エヴァンジル:なんと、姫様が? ……ふむ、どこまで知っておられるのか。  何はともあれ、ありがたい。 実は司教殿。 今日は折り入ってお話が。 ウィーギンティ:いかなる言葉でも、聞きましょう。  力になれるかどうかは、別のことですが。 エヴァンジル:……これだから、協会の奴らは。  こほん……。 実は、王女のことではなく、 私の家族のことでね。 ウィーギンティ:結論から申しましょう。  協会の技術はその病人を、 快癒させることが可能です。 エヴァンジル:……おおっ! それなら……! ウィーギンティ:その方が、我ら協会の一員となるならば、  こちらから出向いてでも、 治療を行いましょう。 エヴァンジル:……やはり、協会員にならなければ、 だめなんだろうか。  他でも同じ事を言われたんだが。 ウィーギンティ:はい。その病を治す技術は、協会のもの。  いまだあなた方人類が、 自ら手にしているものではありません。  ゆえにその技術は、 人類の存亡の危機でない限り、  協会の内にとどめられねばなりません。 エヴァンジル:……嫌がるんだよなあ、病人が。 協会の仲間にはなりたくないと。  どうか、司教殿の一声で、 協会の決まりを曲げて、  タダで治してやってくれないかな。 ウィーギンティ:あなたは勘違いをしています。  協会員となっていただくのは、 対価というわけではないのです。  協会の一員でないものには、 あるべき技術しか、 用いられるべきではない。  尋常の薬を、調合させておきます。 それを持ち帰り、使うと良いでしょう。 エヴァンジル:あー……。 それは嬉しいんだけれど……。 ウィーギンティ:無論これは、こちらが勝手にすることです。  対価など、要求はいたしません。 エヴァンジル:はー……。それは助かるな。  ありがとう司教殿。 では遠慮なく、頂いて行くよ。 ウィーギンティ:傷薬は不要ですか? エヴァンジル:は? なんで傷薬が? ウィーギンティ:不要ならばよいのです。  それではまた近いうちに、 お会いいたしましょう。 ※エヴァンジルがブラッドベリーにいる:2 ウィーギンティ:すべては人の子らの未来のために。  王女の騎士エヴァンジルよ、 我ら協会の館へようこそ。 エヴァンジル:やあ司教さん、また来たよ。 ウィーギンティ:今日のご用件は? エヴァンジル:王女のすばらしさを、 司教さんに説きに。 ウィーギンティ:我々協会は、公正な審判。  協会への寄与を持ってのみの評価しか、 出来ないことになっています。 エヴァンジル:わかってるわかってるって。  だが話を聞くくらいいいだろ?  こんな男も女もないような場所にいちゃ、  若い女の子の話に飢えてるだろう……、 と思ってさ。  そんな仮面つけてるけど、 あんただって若い男なんだろ?  色々思うことはあるだろうよ。 ウィーギンティ:お心使いはありがたく思います。 ですが、無用のことです。 エヴァンジル:またまた、無理しちゃって。  こないだもらった薬が良く効いたから、 これは私からのサービスだよ。  遠慮せずに聞いてくれ。 なに、ここであったことを、  よそで言いふらしたりはしないよ。 ウィーギンティ:……なるほど、謝礼ですか。 そういうことでしたら。 エヴァンジル:よーし。素直になったな。  じゃあ聞かせてあげよう。 いかに我が姫が、美しく可憐であるか! ウィーギンティ:楽しみです。 ぜひ聞かせてください。 エヴァンジル:……というわけだ!  どうだ、瑞々しい美少女の姿が、 目に浮かぶような逸話だろう。 ウィーギンティ:ええ、本当に。 心が浮き立ちます。 エヴァンジル:喜んでもらえてよかった。 じゃあ、私はこれで引き上げるよ。  ああ、もしよければ、 来るべき日には、 フィーリア姫を王に推してほしい。  それじゃあ、また。 今夜はいい夢見るんだよ。 ウィーギンティ:……。  ふむ、人の好意を無にしない、 というのも、疲れるものですね。 ※エヴァンジルがブラッドベリーにいる:3 ウィーギンティ:すべては人の子らの未来のために。  王女の騎士エヴァンジルよ、 我ら協会の館へようこそ。 エヴァンジル:単刀直入に聞こう。 この手を治せるだろうか。 ウィーギンティ:……私の目には、あなたの手が、  ひび割れた鳥の翼のように見えます。 エヴァンジル:……どういうことだい? ウィーギンティ:取り返しはつきません。  あなたの手やがて、二度とものを握れぬ程、 破壊されてしまうでしょう。 エヴァンジル:……本当かよ、と言いたいが……。  協会の人間が言うなら、 本当なんだろうな……。 ウィーギンティ:今すぐ剣や槍を握るのをやめ、 細かい動きもやめるなら……。  手の破壊は、無限の未来まで、 先延ばしできるかもしれません。 エヴァンジル:つまり、手を使わなきゃいいってことか?  だが、それは無理だ。 俺は騎士なんだよ!  槍を握れなきゃ、どの道、 騎士としてはおしまいじゃないか。 ……くそっ!  なああんた! なにかこう、いい方法はないのか?  協会は、なんでも知ってるんだろ! ウィーギンティ:我らは全知にはあらず。 全知へ至るための技術を識るにすぎません。  ですが、その手を治すだけでしたら、 たやすいことです。 エヴァンジル:……! 本当か! ウィーギンティ:……世俗と決別し、 協会の一員となるのでしたら、  あなたの肉体はあるべき形に治るでしょう。 エヴァンジル:……それじゃ、意味ないだろー! ウィーギンティ:……喜ばなかったか。  先だっての好意に、 応えようと思っただけなのだが。