・ヴィンフリート >私の夢は〜 →それなら王位なんて〜 フィーリア:それなら、王位なんて要らない。 ヴィンフリート:殿下! なんということを仰るのです!  ……それでは、この一年の苦労は! なんのためにあったのですか!  ……これではまるで、 私はこっけいな道化師だ。  一年かけて、同じ答えにたどりついただけ。  最初からあなたをさらって、 どこかへ逃げてしまえばよかったと……。  ……一年前には間に合いませんでしたが、 今私の手は、殿下の体に届きます。  ……もはや王家がこれまでと仰るならば。  せめて子供の頃の思い出だけは、 この手の中に残すとしましょうか。  ……ともに、どこかへ。 悪者を剣で倒すことはできない、  無力でひ弱な騎士ではありますが……。  お姫さまと結ばれて、 幸せになることくらいは、 できますから。 >本当に〜 →さらって〜 フィーリア:……さらって逃げて。女王にはならない。 ヴィンフリート:……領主たちの忠誠を勝ち得る、 自信がないのですか?  それとも……。 いえ、余計なことは、 問わずにおきましょう。  ですが。私は『王女の』執政官。 王位をあきらめるなら、 あなたの臣下ではない。  ……ご命令に従う、 いわれもない……。  ならば私の思うがままに、 愛する人をさらって、 どこかに逃げましょうか。  あなたをここに置き去りにして、 不幸にするわけにはいきませんからね。  もっとも私は弱いですから。 ……命がけの旅路になることは、 覚悟してください。  ……騎士王よ。 どうか我々を守りたまえ。 共に生きて……幸せを……。