※フィアンセになりたい >結婚をお受けします。 ヘルゼーエン:そうか、うれしいよ。ありがとう。  さあ、フィーリア。こっちにおいで。 フィーリア:はい。 …………!? ヘルゼーエン:そうだ、一度承諾してしまえば、 君はもう私の物だ。  そろそろ夕食ができている頃だ。 食べ終わったら、着飾ってあげるよ。  『無断外泊』なんて初めてかな?  気にすることはない。ユーベルに 伝えさせるよう命じておくから。  今夜は、初めての夜だ。  君の体中に、私の口づけの痕を 残してあげよう。  この私の物だと示すためにね。 その日から、フィーリアは黒曜城の、 永遠の住人になった。 王の試練は続いていたが、 もはやフィーリアには、 関係のないこと……。 永遠の住人にとって、刹那の王位など 暇つぶし以上の価値はないのだから。 時は流れ、歴史は変わり、 ターブルロンドと言う名前も、 地上から消え去っていったが……。 黒曜城の主と、その愛らしき伴侶は 変わらぬ姿のままで、 楽しい日々を過ごしたという……。 ※ヘルゼーエンED ※どのタイミングで短剣を使ってもよい? >口づけを受け入れる ヘルゼーエン:その美しさ、意志の輝き。  やっと手に入れたぞ! 私の勝ちだ、ユニ! フィーリア:…………。 ヘルゼーエン:……違う、これは人形だ。 フィーリアではない。  『意志の輝き』などあるものか。  負けたのか、また、私は。 ……そんなはずはない。 私が敗北するなど! フィーリア:…………。 ヘルゼーエン:……そうだ、私は負けぬ。 私は誰にも敗れぬ!  黒曜城の住人たちよ、目を覚ませ! 戦争だ、戦争を始めるぞ!  この世界をすべて手に入れ、 我が支配下に治めるのだ!  そうだ、我が花嫁フィーリアに、 約束通り、世界のすべてを捧げよう! フィーリア:…………。 ヘルゼーエン:フハ、ハハハ、ハハハーッ! ※剣の誓約でヘルゼーエンが勝つ ヴィンフリート:……以上。  各地を預かる騎士の半数以上が、 黒貴族ことヘルゼーエンを選んだ。  よって、たった今より! ターブルロンドの王は、 ヘルゼーエン陛下である! ヘルゼーエン:……ふふふ。 どうやら、私の勝ちのようだな。 エクレール:そういう約束ですから、 仕方ありませんわね。  でも、だからといって、 姫様をどうこうできると思ったら、 大間違い……。 ヘルゼーエン:そこの姫様などと、競っては居らぬよ。  私が勝ったというのは、諸君ら人間に、さ。  そして、古の騎士王カレドウルフに、さ。 ふふふふふ……。 エクレール:きゃああ〜〜〜!? ヘルゼーエン:この地に住む者たちよ。 人であり、あるいは闇の者と 呼ばれるもの達よ!  祝福せよ、そして嘆くがいい! 名実共に、我が復活は成った!  この地の王として命ずる! 全てのものよ、好きにするがいい!  私の気まぐれによって滅びる日まで、 お前達には完全な自由を与えよう!  ふふふふ……。 ははははは……。 行商人ベルモント:はぁ……はぁ……。 た、助けてくれぇ!  ぎゃああああああ! 人狼:……悪く思うな。 俺達闇の者だって、 生きるためには仕方ねえんだ。 協会員:……即位してからというもの、 黒貴族はまさに、  『何もしていない』のです。  あらゆる管理を失った国土は、 恐るべき速度で荒廃しております。  我々協会の者は、この現状を前に、 一体何をするべきなのでしょうか。 ウィーギンティ:……ノーストリリアの協会本部の 決定を伝えます。  ターブルロンドは、存在しません。 協会員:……司教様!? それは、一体……。 ウィーギンティ:存在しない場所に、 我々が存在することは、  正しいことではありません。  ですから、我々は、 ノーストリリアに移動します。 準備を始めなさい。 協会員:ターブルロンドを見捨てるのですか! ウィーギンティ:ターブルロンドは、存在していません。  そして、我々協会の理念を述べなさい。 協会員:す、すべては……。  人の子らの、未来のために……。 その後のターブルロンドの運命は、 後世の人間たちには伝わっていない。 なぜならば、それより数十年を経ずして、黒貴族の気まぐれにより、 人類の世界は終わりを告げたからである。 人類を滅ぼす気になった黒貴族に、対抗できる力を持ったものは、 もはや存在しなかったのだ。 人も、闇の者も、協会さえも……。 かつて王国の姫であった少女がどうなったのか。それを知る者はもはやいない。