えいへい:はくしゃくさまを およびいたしますので、 しばらく おまちください。
はくしゃく:わしのまごと もうしておるのは、おまえか。
クライブ:ははから おじいさまへ あずかった てがみです。
* クライブは 「クレアのてがみ」を てわたした。
はくしゃく:ふむ・・・ふむふむ。
なるほど、たしかに おまえは リカルドの このようじゃの。
で、なにが のぞみじゃ。
クライブ:まじゅつがっこうへの しょうかいじょうを いただくために まいりました。
はくしゃく:それが どういうことなのか、 わかって おるのか。
おまえが ブレスけの だいひょうとして セラスへ いく、ということ なのだぞ。
クライブ:ちちのゆいごんでも あります。
はくしゃく:それで・・・おまえは、なにができるのじゃ。
いままで なにをしてくらしてきた。
クライブ(農夫):のうふです。
はくしゃく:のうふだと、たんなるのうふが まじゅつしになれると おもっているのか。
たんさくしゃとしての しゅぎょうは、 やって おるのか?
クライブ:・・・いいえ。
はくしゃく:そのようなものに つとまると おもっておるのか。
きけんな たんさくに じゅうじする まじゅつしが、ぶきもあつかえぬ では とおらぬぞ!
クライブ:ですが・・・。わたしは、どうしても まじゅつしに なりたいのです。
ロマール:おじいさま! そんないいかたを しなくとも よろしいでは ないですか!
はくしゃく:ロマール。たちぎきとは、きし らしくないぞ。
ロマール:これいじょう、いとこの くきょうを みすごしには できません。
はくしゃく:だまっていろ! ロマール。
ロマール:いいえ、だまりません。リカルドおじさまの ちを ひいているのですから、
それぐらい すぐに おぼえますよ。
クライブ:まじゅつしになるために ひつようなことは、 すべて やってみせます。
はくしゃく:そこまでいうのなら、ロマール。 おまえが おしえてやるが よい。
ロマール:わたしは、ロマール。 みならいきしだ。
きみとは いとこに あたる。
こうなったからには、おじいさまのはなを あかしてやろう。
クライブ:ありがとう。 ぼくは、クライブ。 ラルファスから、きました。
* クライブは、ハイブレスじょうに すみこむことに なり、はくしゃくは、クライブに
しようにんたちの へやに すみこむよう いいわたした。
クライブ:あさに なったか、きょうも 1日 がんばろう。
しようにん:むにゃ むにゃ・・・あとすこし・・・
しようにん:おきなきゃ だめじゃないか。
コック:もうすぐ、できますよ。
メイド:おはようございます、クライブさま。
メイド:クライブさま、いつものように おねがいします。
はくしゃく:さて、けさのちょうしょくは なにかな?
クライブ:たまごにチーズ、それに こしょういりの ソーセージです。
ロマール:おじいさま。 いつまで、クライブに めしつかいの
まねごとなどさせて おくのですか!
はくしゃく:ロマール。 わしは、クライブを みとめたわけではない。
まずは、れいぎさほうから みにつけさせねば、はずかしくて
セラスになど やれぬわ!
ロマール:どうすれば、みとめてくださるのですか!
クライブ:いいんだよ、ロマール。 おじいさまの おっしゃることは、もっともだ。
ロマール:きみは、だまっていたまえ! わたしは、おじいさまに おききしたいんだ!
はくしゃく:そこまでいうのなら、ガゼラのとうから わが 「ブレスけのいん」を
もって くるが よい。
みごと なしとげたらなら、ブレスけの ものと みとめよう。
ロマール:しかし、あそこは、きけんな・・・
はくしゃく:さあ、しょくじだ。 かんしゃの いのりを、わすれては ならんぞ。
* カチャカチャ
・・・・
パクパク・・・ゴクン
はくしゃく:さて、しごとを はじめるとするか。
ロマール:クライブ、あとで わたしのへやへ、きてくれ。
メイド:リカルドさまのような、りっぱなかたに なって くださいね。
メイド:はくしゃくさまは、クレアさまが クライブさまを
つれていかれてから ずっと さがしてらしたんですよ。
メイド:クライブさま。 こちらは、わたしが やりますから。
コック:ああ、こんだてが きまらない。
しさい:わたしは、まほうは つかえません。
まほうがつかえる そうりょは、 ほんのひとにぎりの かたなのです。
えいへい:ここは ぶきこです。 はくしゃくさまの きょかがないと、 はいれません。
しようにん:ここは、しょくりょうなどを ほぞんする そうこです。
しようにん:はくしゃくさまは、ほんとうは おやさしい かたなんです。
ごかいしないで くださいね。
はくしゃく:なんのようじゃ。 しごとの、じゃまを せんでくれ。
えいへい:クライブさま、きょうは いいてんきですね。